歯の基礎知識

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2.歯周病と身体の関係


 歯周病はプラークを原因とした病気ですが、生活習慣病やホルモンバランスなどの体の状態、喫煙やストレスなどの生活習慣・環境により、その発症・進行に大きな影響を受けることがわかってきています。また一方で歯周病の原因になる細菌やそれが原因で生体から作られた物質が、全身の病気に大きく影響することも報告されています。

 全身の病気が歯周病を悪化させるものとして、糖尿病があります。一方で歯周病は、糖尿病や心臓・血管系の病気を悪化させます。特に歯周病と糖尿病は、双方向の影響が指摘されています。歯周病にかかった妊婦は、低体重児早産のリスクが高くなる事実も明らかになってきています。
 生活習慣や環境からの影響としては、喫煙習慣、ストレスや過労が歯ぐきの炎症を悪化させることが知られています。女性ホルモンと関係の深い骨粗鬆症は、歯周病と関連があると言われています。
 また年齢とともに嚥下機能と抵抗力が低下するために、□からものを飲み込むときに、お□の中の菌がしらないうちに気管から肺に流れ込み、肺炎にかかる危険性が高まることがわかっています。
 歯周病の予防には、食生活を含めた生活の見直しと日常のお口のケア、特に歯間部の清掃が大切です。
 厚生労働省により策定された、健康寿命の延伸を図っていくことを趣旨とした「健康日本21」でも、歯周病リスク低減のためのエビデンスのある手段として、歯問清掃具の重要性が取り上げられています。