12.虫歯予防
虫歯を引き起こす直接の原因は、プラーク(歯垢)です。しかし、その背景には食生活をはじめ、生活習慣や家庭・地域社会のありかたなどが深くかかわっています。ですから、予防についても多面的に考え、対処する必要があります。
①おやつ(甘い飲食物)に注意
虫歯の発生は、砂糖のとりかたと密接にかかわっています。最近の加工食品には砂糖が多用されているので、注意が必要です。さらに、どう食べるかも問題です。特に「だらだら食い」はむし歯の危険性を増大させます。汚れた口の中は常に酸性に傾いているために、とても虫歯になりやすいのです。赤ちゃんが寝るときに甘い飲物が入つたほ乳びんをくわえているためにできる「ほ乳びん虫歯」はその一例です。なにを食べるか、どう食べるかから、歯みがきまでを含めた、基本的な生活習慣を形成することが、虫歯の予防には大切です。
小さい子は、胃が小さいので間食は必要ですが、間食は甘いおやつとは限らず、一日の全体の食事のバランスを考えて与えましよう。時間をきめて、食べたあとはお口の清掃を忘れずに。
②食べ物の好き嫌いをなくす
繊維質の食品や歯ごたえのあるものは顎を鍛え、口腔内を清掃する働きをします。現代の食生活はこうした食品を避ける傾向にあり、偏食はこれを助長します。
③いつも歯はきれいな状態に
虫歯は、常にプラークが付着している部分から起こります。ですから、虫歯菌の活動を断ち切る意味で、プラークを落とし口の中を清潔にしておくことが肝要です。